警備の場所と業務内容

雑踏警備における「雑踏」とは、コンサート会場、マラソン大会、イベント会場、お祭り、花火など不特定の方が多く集まる場所のことです。主な業務内容は、会場が混乱しないように人を誘導し、会場に侵入しようとする不審者や立ち入り禁止区域を監視することなどです。なお、会場周辺の交通案内を行うこともあります。

一方、交通誘導警備の場所は道路や道路周辺です。例えば、水道工事・道路標識の設置・伐採作業中の道路、工事現場・住宅建設現場の周辺などです。主な業務内容は車両や通行人の誘導、道路の車線コントロールなどが挙げられます。

勤務時間と業務期間

勤務時間は担当する場所により大きく異なります。イベントの雑踏警備の場合は4～5時間のイベント前後のみの拘束になりますが、交通誘導警備の場合は、数時間～8時間と現場によって拘束時間も様々です。
業務期間については、現場が比較的長いのが交通誘導警備、短いのが雑踏警備と言われています。

なお、警備検定資格の業務は4区分です。1号業務は施設警備・巡回警備、2号業務は雑踏警備・交通誘導警備、3号業務は貴重品運搬警備・核燃料等危険物運搬警備で、4号業務が身辺警備となっています。（平成十七年国家公安委員会規則第二十号「警備員等の検定等に関する規則」）

シフト制とは

警備におけるシフト制とは、現場の稼働時間が長い場合に、時間を区切ってスタッフが交代で勤務する制度です。区切りの頻度により二交代制（日勤・夜勤）、三交代制（早番・中番・遅番）などがあります。シフト制で働く際には、シフトは固定か、希望が自由に出せるのかなど、シフトの割り当てられ方についても確認が必要です。

シフト制正社員の留意点

警備の仕事の多くは、正社員もアルバイト同様にシフト制で勤務しますが、次のような留意点があります。

• アルバイトは希望する日に働き、正社員は会社が決めた指定日に勤務するのが一般的です。
• アルバイトが現場を転々とする一方で、正社員は継続的に一つの現場を担当することが多く見られます。ただしシフトに穴が空くことが予想される場合は、正社員が対応するのが一般的でしょう。正社員はアルバイトと立場が異なる点にご留意ください

シフト制の正社員が夜勤に入るメリット

正社員になるメリットは、収入面、福利厚生、資格取得のサポート、賞与、昇給・昇格などがあります。正社員が夜勤シフトに入るメリットについては、次のような点が考えられるでしょう。

• 夜勤には夜勤手当がつくので、収入アップにつながります。
• ケースにもよりますが、交通量や人出が少ない夜勤の現場では、落ち着いて業務経験を積むことが可能です。
• 正社員になると、シフト管理を任されるようになるかもしれません。そのときには夜勤シフトの経験が生きてくるでしょう。

なお、夜勤中心のシフトを希望しても、現状は夜勤メインの仕事依頼はそれほど多くはありません。夜勤シフトを含め様々な時間帯を念頭に、ライフスタイルに合った働き方を検討しましょう。