交通誘導員向けの資格

各種の警備業務には専門の国家資格が設けられており、資格がないと携わることができない業務も多いです。交通誘導に関する「交通誘導業務検定」もその一つで、1級と2級に分かれています。

交通誘導警備業務検定とは

交通誘導警備を行う上で有効な資格です。2級を取得するには特別講習を受け、試験で90点以上をとる必要があります。一方、1級は「2級を取得した現職の警備員が、当該警備業務に1年以上従事する」ことが受験の条件です。2級でも十分業務に役立つため、まずは2級取得を目指してみましょう。

講習について

検定に向けた特別講習には、警備会社を通じて申請を行い、受講するのが一般的な流れです。2日間に分けて行われ、学科7時限、実技講習5時限、修了考査4時限、全部で16時限のカリキュラムになっています。合格率は毎年60〜80％と、半数以上の方が合格しています。講習をしっかり受ければ合格できる数字と言えるでしょう。

道路での交通誘導業務を請け負う場合、一つの現場につき交通誘導警備業務検定2級以上の合格者配置の規定がある道路もあります。請け負える現場を増やすため、警備会社としてはなるべく多くの有資格者を確保したいところです。そのため、警備員として働くうえで資格を取得しておくメリットは大きいと言えるでしょう。

資格手当がつく

仕事上、持っていると役に立つ資格や経験というのは、どんな業界でもあるでしょう。警備業界も例外ではありません。資格を持っていれば業務に関する知識が一定以上あることが証明され、給料に資格手当が加算されたり、日給が上がったりすることもあります。勤務日数や時間を増やさなくても自然と収入が増えるので、収入アップをしたい気持ちがある方には資格取得をおすすめします。

仕事を紹介してもらえる率が上がる

警備会社が交通誘導業務を請け負う際、公安委員会が指定した道路であれば交通誘導警備業務検定の資格保有者を各現場に最低1人ずつ置かなければならないという義務があります。この資格保有者とは、1級である必要はなく、2級でも十分対応可能ですが、警備会社からすれば、資格を持っていない者よりも、資格保有者に多くの現場を紹介しやすくなるため有利です。警備業務で仕事の幅を広げたいとお考えの方は、まず2級取得に向けて頑張りましょう。

さらなる資格取得も可能

自分の可能性を試したいという方にも、資格取得はおすすめです。資格を通してステップアップを図ることができます。交通誘導業務検定で1級を目指したり、さらにその上の資格である「警備員指導教育責任者」などの資格にチャレンジしたりすることが可能です。

資格取得は給料面や待遇において充実するだけでなく、勉強を通して業務に関する知識を増やすこともできます。さらに実務経験も積んでいれば、様々な方向性でのキャリアアップが可能となるでしょう。
高齢者や日給制でも十分に活躍できる警備業界で、資格取得を通してスキルアップし、さらなる高みを目指してみてはいかがでしょうか。