イベント警備とは

警備業務は、警備業法に基づき第1号業務から第4号業務まで内容が分類されています。イベント警備は、第2号業務に分類されている「雑踏警備」に該当します。ライブやお祭り、初詣といった屋内外イベントの警備を行います。車両誘導や、歩行者の安全確保により雑踏事故を防止すること、不審者や不審物への対応が主な仕事です。責任の重い仕事ですが、イベントを成功させるための一員として働くことで、達成感や臨場感を味わえます。

具体的な仕事内容

雑踏警備の仕事内容はどのようなものでしょうか。代表的なイベントを例に、具体的な仕事内容をご紹介いたします。

・コンサート会場

機材搬入の車両整理、関係者のセキュリティチェック、来場者の交通誘導、案内、監視などを行います。アーティストたちの身の安全はもちろん、楽器や衣装といった貴重品を守るのも仕事です。熱狂的なファンが来場することもあるので、冷静で穏やかな対応が求められます。

・マラソン大会

参加者の安全管理、車両の誘導、観客の誘導が主な仕事です。参加者だけでなく、観客やボランティアが安全に参加できるよう警備を行います。道路自体でイベントが開催されるため、車両突入などの事故防止を徹底し、自分の警備範囲だけでなく、マラソンルート全体を把握しておくことが必要です。

・花火大会

案内、誘導、観覧場所のアナウンス、会場周辺の警備を担当します。花火大会の規模に合わせて、当日の観客の人数や動線、交通機関の混雑なども含めて計画を立てます。2001年に起きた、兵庫県明石市の花火大会歩道橋事故の影響で、雑踏警備はより重視されるようになりました。子どももたくさん来場するイベントなので、安心して楽しめるよう慎重な警備が求められます。

警備指導教育責任者

警備員に対する教育や指導、現場管理などを行うための資格です。責任が重くなるため、有資格者には資格手当が支給されるのがメリットです。警備員としてキャリアアップを考えるなら、必須の資格となります。業務内容によって次のように分類されていますが、イベント警備に関わる資格は、「2号警備」です。

• 1号警備（施設警備・空港保安警備など）
• 2号警備（交通誘導警備・雑踏警備など）
• 3号警備（現金貴重品運搬警備など）
• 4号警備（身辺警備など）

機械警備業務管理者

機械警備とは、警備員を直接配置せず、センサーや監視カメラなどの機械装置を使う警備のことです。装置の維持や、管理などをするために必要な資格です。IT技術やAIの発展により、無人の警備セキュリティは今後さらに増えることが予想されます。それに伴い、有資格者への需要もますます増えることでしょう。

警備業務検定

最も一般的な警備員の資格です。下記のように6種類の資格があり、それぞれに1級・2級があります。イベント警備に関する資格は、「3．交通誘導警備業務」と「4．雑踏警備業務」です。イベントの規模や会場によっては、「警備の有資格者を1名以上配置」と定められている場合もあり、優先的に仕事に就ける可能性もあります。

1. 施設警備業務検定
2. 空港保安警備業務検定
3. 交通誘導警備業務検定
4. 雑踏警備業務検定
5. 現金貴重品運搬警備業務検定
6. 核燃料物質等危険物運搬警備業務検定

警備員の仕事は資格がなくても応募できますが、資格があれば有利になります。